Feb 20 2010
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私は,アジャイル開発に組織を適合させるには,3つの大きな課題があると考えています。1つはキャリアパスの問題です。エンジニアがキャリアアップするためには,技術者の道をあきらめて管理者にならなければならないことがあります。例えば,10年間技術者として仕事をしてきた人が管理者になり,部下に指示を与える立場になると,今まで磨いてきた技術力が無駄になってしまうことがあります。そうならないように,組織は肩書きに対して報酬を与えるのではなく,貢献度に対して報酬を払うようにしなければなりません。
もう1つの問題は貢献度の測り方です。貢献度を個人単位で測ろうとしてもうまくいきません。メンバーが個別最適化に走ってしまいます。アジャイル開発は,個人の成功よりもチームやプロジェクトの成功を重視しています。成果は誰か一人のものではないのです。ですから,組織は個人で評価をするのではなく,チームやプロジェクトで評価をするようにすべきです。
3つめは,ソフトウェアは従来のエンジニアリングとは違い,知識集約型で高付加価値型の産業であることです。20世紀はマスプロダクションの時代でしたが,21世紀はマスカスタマイゼーションの時代です。ソフトウェア産業ではクリエイティブな意識を持った人がいかに価値を作り出していくかが重要なのです。アジャイルはプロセスより人を重視します。ベストなエンジニアを見つけ,ベストなツールを与え,ベストなチームを作ることが肝心です。